rooms 14 合同展示会レポート
展示会の様子
2007年2月14日から2月16日まで、東京・六本木アカデミーヒルズ40 にて、rooms 14 合同展示会が催された。この展示会は、連日 10:00 から 18:00 まで開催されていた。
rooms は、アッシュ・ペー・フランス株式会社が主催し、毎シーズン年 2回開催される、国内外の様々なブランドが出展する日本最大規模の合同展示会である。会場内は通常の展示スペースの他、企画毎に、Pregnant.、livingroom、ABEST と 3つのコーナーが設けられていた。
通常ブースへの出展ブランドは 8845 HOMME、A.2.O、abbie、aBonBons、acote、Afin que riche、AGILITY、AIXO、AKA、AMARILLICO、Annie Navetta、another angle、Anti-Forme Design、art ambiente、art de vivre、ARTiVERY、ASHTRA、AZOTH、B.a.g.a.t.e.l.l.e、b.s.saco、BAG CRAFT MASTER SCHOOL、Balcony and Bed、bamboo、Bejoueld、Blow by blow、BORMELO、BRONX、Camims、caqu、carmine、cerasus、CHAI 、CHIE MIHARA、chigo、chocolatier、Clar pierce、clickpebble、c’omodo+Plust、Content Contenu、continental blue、Coral、COUVRIR、Curva、date、daysbasic、dicokick、DiDi Guranjie、draws、Dual Boot、e.m.、ECOMACO、ENVIE exc、EXCENTRIQUE、Eza、flea store、FU、H&B、HANAMUGURI、HERE TO STAY、HEyiNRHEyiM、himie、hio、HIROKO SUZUKI、hirondelle、HISUI、HYDRA、iaponia、inner-child、Ipa-Nima、JACK HENRY、JAEDO、je belle、Jeaq、JEEKO MACTER、JETEE、kawa-kawa、kay、KIKA STYLE、KLASICA、koyama kanekichi shouten、La Canne、Ligne、lip、LITTLE RAYMOND、Lujei、Lymousset、M.A.、m2plus、macher、mado、Magnu、mami、marchercher、MARQUISE*PEAR SHAPE、Mayu、me too、MEHEM、mettre、Mille、misa、motonari ono、Nadia Minkoff、NAISSANCE、nana-la、Nieve、NIKS、ninita、nost、nutslly、obus、OLJEI、OMiRiKA、OTO、overdesigncreation PREMIUM、panthalassa-U、panthalassa-Z、Pasha、Peach Bloom、Pelleterno、Pfutze、Portata di mano、pub、put on、QuattroFormaggi、Raphus cucu、realistic situation、Rey Ouchi、Roman、romanticlove、rouge queue、RUE DE LA POMPE、RUSTY THOUGHT、S.S.S、SANATORIUM、Sans Nom Graphics、saranam 、secret pleasure、SHIDA TATSUYA、SI-HIRAI、si-si-si comfort、snow、Sol Levante、Spologum、STELLADRAGO、STITCHLAB、storm 、Sunshine、Susan Richardson、SWANLAKE、T.L.C(Tokyo Local Creative)、TAKIZAWA NARUMI、TANGO、theatre products、time is flower、tomoki yurita、Tre Maga、TSURU by MARIKO OIKAWA、tsuyoci etoiles、tuki、UNA ARTESANO ALMA、unruly、uta.、venica、vlas blomme、XIN COSUGUI、yamato tokorotani、yasuko kojima、yokang、YOSHI KONDO、YOSHI KONDO MEN、yoshiko nishina、yudleg、yukunia、yum. の計 174 ブランドである。
Pregnant. は南貴之氏がプロデュースする、メンズを中心としたショールームであり、出展ブランドは ALICE McCALL、BATTLE DRESS UNIFORM、gilet、HOLLOOW 、HORACE、Mary Magdalene、Obstinacy、-satta、yuks の計 9ブランドである。
livingroom はフランス婦人プレタポルテ連盟(FFPAPF)とのコラボレーションによる、フランスを中心とした海外ブランドが出展するコーナーであり、出展ブランドは ADD、BRIGITTE BÜGE COLLECTION、CAROLA PLOCHINGER、CORINNE COBSON、ESTHER PERBANDT、FRANZIUS、GASPARD YURKIEVICH、GINKGO、INDEPENDENT ART、JOHANNA BRAITBART、LA TRIBU DES OISEAUX、MACQUA、MAILLES DE TROYE、MARIJOLI、NICOLE VAN DYKE、OPIFIX、PAUL-DEPASSE、PENKOV、PERUNA CARINA、PORTO GARDEN、REGINA REGIS RAIN、RICHARD GRAND、SABRINA DEHOFF、SHIRLEY CHEUNG、YUWEN の計 25ブランドである。
ABEST-The Brazilian Association of Fashion Designers は個性的で独創的なデザインを特色としたブラジルのブランドが出展するコーナーであり、出展ブランドは Atelier Urbano、Cavalera、CECILIA ECHENIQUE、Deoclys Bezerra、ERIKA IKEZILI、Franziska Hubener、Gloria Coelho、Jefferson de Assis、Kalina Rameiro、maria bonita extra、OESTUDIO、Reinaldo Lourenco の計 12ブランドである。
また、通常ブース内のショールームである Destination N.Y. に、ALRIC SUBA、AND、ANDREA BRUECKNER、BRAVE STAR、B-ZEN、EARNEST SEWN、FIL D’ARAIGNEE、GIA by gia ventola、HERCHCOVITCH;jeans、HUDSON、LEATHER ISLAND、LEOWORKS、OSKLEN、PAPERDENIM&CLOTH、PESQUEIRA、ROBERT MOY、SECOND VINTAGE、SERFONTAINE、Tramando の計 19ブランドが出展されていた。
筆者がこの合同展示会に訪れたのは、2月15日。今回は六本木ヒルズに開場を移すということで、個人的な感想としては場所柄も良いので、張り切って取材に行ってきた。
そして、例によって、今回も各ブランドのアイテムを観ていき、特に気になったブランドに、個別に取材交渉をしていくことにした。
以下では、筆者が個人的に気になったブランドを紹介していきたいと思う。
気になったブランド
ヒーミー(himie)は日本のアクセサリーブランド。デザイナーは下川宏道(Hiromichi SHIMOKAWA)。
デザイナーは男性の方であるが、このブランドのアクセサリーは、どれも女性的な丸みと繊細さを感じさせる物が多いのが特徴的であった。
今回、新作シリーズとして植物や自然をイメージしたアイテムを発表。例えば、右写真のネックレスは、ヘッド部分が水滴を表し、その水滴から植物が伸びていくようなイメージのアイテムなのだそうだ。このネックレスは長さの調節ができるようになっており、調節の具合によっては、ブレスレットとしても利用することが可能なようだ。
また、蓮の花をイメージしたネックレス(画像をみる)も繊細な表現が印象的であった。
100年後もアンティークとして存在し続けてほしい、といった願いも込めて、木箱もアンティーク調に製作する(画像をみる)等、細かな拘りも見られ、完成度の高いブランドであると感じた。
(アイテムの様子は右の写真の通り。画像をクリックすると拡大写真を表示します。)
ヴラスブラム(Vlas Blomme)は日本のニットブランド。デザイナーは桜間頼子(Yoriko SAKURAMA)。
桜間頼子はアパレルブランドのデザイナーとして、またコレクションブランドのデザインやガーデニングデザイン等のクリエイティヴな世界で数々の経験を積んできた。特に編み物であるニットに関しては技術、デザイン共に豊かな天性の才能を発揮し、常に新たなスタイルに挑戦し続けているのだそうだ。
ブランド名の「Vlas Blomme」はベルギーのフランダース地方の言語であるフラマン語で「リネンの花」を意味。このブランドは、1000年以上に渡りリネン(亜麻)産業の中心地として栄えてきたベルギーのコルトレイク(Kortrijk)のリネン100%オリジナル糸を主に使用している。デザイナーが麻のニットに拘る理由は、もともとニットを中心に活動してきたこと、また、ベルギーで「本物」の麻に出会えたからなのだそうだ。
レディース、メンズウェア共、素肌の上に直接着られてしまうほど肌触りの良い麻素材を用いた、素朴だが新鮮なイメージのアイテムが揃う。上質な日常着として重宝できそうなアイテム陣に、ホッと心が休まるようですらあった。
また、併設されたブースで展示していたケラスス(CERASUS)も桜間氏によるデザインのジュエリーブランド。自然・ナチュラルを表現した草のブレス(画像をみる)やアンティークのボタンをモチーフにしたパーツ(画像をみる)等、ウェアラインに通じる、暖かみのある可愛らしいデザインのアイテムが多く見られた。
(アイテムの様子は左の写真の通り。画像をクリックすると拡大写真を表示します。)
エリカ・イケジリ(ERIKA IKEZILI)はブラジルのレディースウェアブランド。デザイナーはエリカ・イケジリ(Erika IKEZILI)。
エリカ・イケジリは、ブラジルのパラナ州出身の日系デザイナー。6歳の頃からファッションに興味を持ち始め、描いた画を立体にしてみたいという思いから大学でファッションを学び、1999年にその課程を終える。卒業と同時に繊細なパターンや縫製技術が評価され、商品化に結び付く。2001年には Amni Hot Spot へ招待され、レディースウェアコレクションを発表。現在、サンパウロにショップを持ち、海外ではニューヨーク、東京で展開。サンパウロファッションウィークへは、今回で 5シーズン目の参加。
今季は四角形をテーマにしたそうで、全体的なシルエットやディテールで、幾何学的なカッティングが施されていた。また、メインカラーは空の色、とのことで、色々なトーンのグレーや青空を主に、夕焼けのピンクや紫を挿色に用いる等、シルエットと相俟って極めてユニークなアイテムが揃っている印象であった。
例えば、右写真のワンピースは、幾何学模様の生地を用いた下地の上に、グレーの四角形の生地を重ね、その生地に三角形や四角形の切抜きを施してある。そして、三角形の部分は対角線状に折り返して四角形を形成し、それぞれの角をチェーンで繋ぐことで、さらに四角形を形成させる、という、非常に深みのあるアイテムとなっている。
この他、グレー地にブルーの四角形切抜き生地を重ねた Tシャツや、広げると真四角になるグレーの四角形切抜きカットソー等、斬新なアイテムが多い印象のブランドであった。
(アイテムの様子は右の写真の通り。画像をクリックすると拡大写真を表示します。)
取材を終えて
従来通り来訪者がとても多く、さらに、今回はお洒落スポットである六本木ヒルズでの開催であることも加わって、従来以上に活気があってかなり楽しめる合同展示会であった。また、例によって会場内では様々なイベントが開催され、他方でカフェ等も設けてあるので、長時間滞在しても飽きの来ない、和やかなビジネスの場となっているのも嬉しい。
尚、roomsへの来場は招待状が必要であり、招待状の申込はrooms の公式サイトで行える。但し、rooms は一般の方は来場不可となっているので、招待状の申込の際はご注意いただきたい。(終わり)