rooms 15 合同展示会レポート
取材に至るまでの経緯
2007年8月29日から8月31日まで、東京・六本木アカデミーヒルズ40、49 にて、rooms 15 合同展示会が催された。この展示会は、連日 10:00 から 18:00 まで開催されていた。
rooms は、アッシュ・ペー・フランス株式会社が主催し、毎シーズン年 2回開催される、国内外の様々なブランドが出展する日本最大規模の合同展示会である。会場内は通常の展示スペースの他、企画毎に、Pregnant.、livingroom、ABEST、JFW DESIGNERS’ EXHIBITION、Destination N.Y.と、さらに、今回は独立ブースとなった e.m. の計 6つのコーナーが設けられていた。
通常ブースへの出展ブランドは 00 fk、8845 HOMME、96REV69、A.2.O、A.K、abbie、aBonBons、Afin Que riche、AIXO、AKA、AL、AMARILLICO、Annie Navetta、another angle、Anti-Forme Design、ariadne、art ambiente、ARTIVERY、B.a.g.a.t.e.l.l.e、BAG CRAFT MASTER SCHOOL、bagieboogie、bamboo、BEBOP、Bejoueld、BRONX、caqu、carmine、CB Collection、celencee、CERASUS、cheap、CHIE MIHARA、chigo、chocolate、Clar pierce、clickpebble、Closet Angelica、coconejo、c’omodo+Plust、Content Contenu、continental blue、COUVRIR、CROSSLEY、Curva、daysbasic、DEADLY PONIES、Deneb、dicokick、Dr MONROE、draws、Dual Boot、e.m.、ENCADREURS、EZA、Fil D’araignee、flea store、FMH、french sole ny、FU、FUTURA、gaudie、GIRIER、HALYUKI ICHIKAWA for Men、hio、HIROKO SUZUKI、HiROMI THiSTLE、hirondelle、HISUI、HOLLOW、I DEAL CLOTHES、iaponia、IL BIANCO、inner-child、Ipa-Nima、ISHI DESIGN、JACK HENRY、je belle、JEAQ、JEEKO MACTER、JETEE、KANAZAWA 1961、kawa-kawa、KIKA STYLE、KILLSHOT、KLASICA、Knives and Ketchups、koyama kanekichi shouten、La Canne、La casa di zucchero、La mascotte、LAMOM DICLASSIS、LAVENIR A DEUX、L’habit-midi、Ligne、Lima7192、lip、Lis de La Vallee、LITTLE RAYMOND、LONDONCATS、lu*je、Lujei、Lumiere、m*chouette、m2plus、ma chere Cosette?、macher、Magnu、marchercher、MARCOPOLO、MARQUISE*PEAR SHAPE、MARULAB、me too、MEHEM、mettre、MIFREL、Mille、misa、mokujinken、MONGO、Moon Stone Sisters、MORE THAN HOMAN、MULTIPLE MARMELADE、murder pollen、NADEL*FADEN、Nadia Minkoff、NAISSANCE、nana-la、nejikemono、NIKS、ninita、noble、notice charm、nutslly、OCTO、OFFRIR、OMiRiKA、orl Espensen、OTO、overdesigncreation PREMIUM、Pashma、Peacn Bloom、Pelleterno、Per una Carina、PETROGLYPH、Pfutze、POPURI、Portata di mano、POST&CO、pub、PUT ON、QuattroFormaggi、Raphus cucu、rapu caluson、Re made in tokyo japan.、Red Monkey Designs、Rey Ouchi、rizalt bai tfa:ns*co、RODEO TAILORS、Rose Glitter、RUE DE LA POMPE、RUSTY THOUGHT、Rythme Footware、s(no)w、saranam、sen、shaira、SHIDA TATSUYA、SI-HIRAI、si-si-si comfort、SPACE CRAFT、storm、Susan Richardson、SWANLAKE、T.L.C(Tokyo Local Creative)、TAMBU G、TANGO、Tasa’ra、tomoki yurita、TONO、TORAI DU MONDE、TSURU by MARIKO OIKAWA、tuki、UNA ARTESANO ALMA、UNFORGIVEN、unruly、VICK TEERUT、Violet Bouquet、VITA、ViVA LA ViDA、XIN COSUGUI、yamato tokorotani、yasuko kojima、yokang、YOSHI KONDO PARIS、yudieg、yukunia、yum. の計 197ブランドである。
Pregnant. は南貴之氏がプロデュースする、メンズを中心としたショールームであり、出展ブランドは afromasters、Akiyoshi Mishima、byboe、CBY、C-PLUS HEAD WEARS、CRUDE ARTICLES、Digital Diverse、EARLY BIRD CO.LTD、ESCAPULARIO、gilet、giraffe、Jee Vice、JUVENILE HOLL ROLLCALL、kazumototomomi、LERARIO BEATRIZ、NOOKA、Obstinacy、PARADI、PAT FALCAO、POINT、rimple、soe、SPX、THE EROTIC CITY、Undo Company Ltd.、undulate、yasutaka tomita の計 27ブランドである。
livingroom はフランス婦人プレタポルテ連盟(FFPAPF)とのコラボレーションによる、フランスを中心とした海外ブランドが出展するコーナーであり、出展ブランドは ***ADD、AKO、AMONG STRANGERS、BOURNE、CAROLA PLÖCHINGER、CATHERINE ANDRE、CONTIGO CONMIGO、ESTHER PERBANDT、FRANZIUS、GASPARD YURKIEVICH、HARVEYS、JULIA SMITH、KIKUOKA ITALY、MACQUA、NICOLE VAN DYKE、ONN、PENKOV、REGINA REGIS RAIN、RESHO (SPIRIT JELLY)、SABRINA DEHOFF、VERIBEA、YUWEN、VINTAGE SHADES の計 23ブランドである。
ABEST-The Brazilian Association of Fashion Designers は個性的で独創的なデザインを特色としたブラジルのブランドが出展するコーナーであり、出展ブランドは Acqua Studio、ANUNCIACAO、Cecilia Prado、Cia Martima、Deoclys Bezerra、Erika Ikezili、Gloria Coelho、Kalina Rameiro、La Chica Chic、Maria Bonita Extra、Miss ROSE、Reinaldo Lourenco の計 12ブランドである。
JFW DESIGNERS’ EXHIBITION は日本ファッションウィークの公式参加ブランドが出展するコーナーであり、出展ブランドは DANS LA VIE、doho、miroir、SCHORL、tiny dinosaur、ZIN KATO の計 6ブランドである。
また、Destination N.Y. の出展ブランドは、AND、HERCHCOVITCH;jeans、OESTUDIO、OSKLEN、TRAMANDO の計 5ブランドである。
筆者がこの合同展示会に訪れたのは、8月29日。今回も開場は六本木ヒルズであり、さらに、前回よりも 1フロア増えたとあって、前回にも増して気合を入れて取材に行ってきた。
そして、例によって、今回も各ブランドのアイテムを観ていき、特に気になったブランドに、個別に取材交渉をしていくことにした。
以下では、筆者が個人的に気になったブランドを紹介していきたいと思う。
気になったブランド
ウナ・アルテザーノ・アルマ(UNA ARTESANO ALMA)は日本のニットブランド。デザイナーはマサキ(Masaki)とキョウコ(Kyoko)。
デザイナーは男女のデュオ。ブランド名の由来は、「職人魂」の意。取扱会社の佐藤繊維株式会社がニットのファクトリーということもあり、このブランドのウェアは高度な技術を用いた特徴的な生地が特に印象に残った。1点1点心を込めて製作している、というそれぞれのアイテムは、極めて薄手のニットの編調を変えることで継ぎ目を出さずに単色で様々な図柄を浮き立たせたりする等、玄人好みの職人気質な物が多かった。
生地のデザインや質感を重視するという意味で、色は基本的にブラックもしくはホワイトのみを使用し、夏は綿や和紙等、冬はウール、モヘア、カシミア等も使用するのだそうだ。
(アイテムの様子は右の写真の通り。画像をクリックすると拡大写真を表示します。)
アンルリー(unruly)は日本のレディースウェアブランド。デザイナーは菊地勇太(Yuta KIKUCHI)。
ブランド名の由来は、英語で「くせ毛」の意。デザイナーの菊地氏とパートナーの宮澤哲(Satoru MIYAZAWA)氏がともにくせ毛であることから、これをブランド名としたのだそうだ。
ブランドを立ち上げて今回で 3シーズン目となるこのブランドのアイテムは、生地の持つ自然な風合いを損ねないシンプルなデザインの物が多く(画像をみる)、色合いは基本的にホワイト・ブラック・ベージュの 3色。以前のシーズンでは墨を用いたこともあるとのことで、アイテムの多くは製品染め。
アイテムの特徴としてユニークな点は、特にカットソーに見られる、「つまみ」である。一見無造作とも思えるデザインだが、ボディに着せた上できちんと計算してシルエットを作っているそうで、出来上がりのバランスの良さにもそれが表れている(画像をみる)。「つまむのが好きで、カットソーは基本的につまみます。」とはデザイナー談。ブランド名の「クセ」の側面が、アイテムのシルエットやデザイナーの言動にも表れているようで、個人的には非常に好感が持てるブランドであると思った。
3シーズン目を迎えて経済的にも軌道に乗り出した結果、ビジネス面に目が行きがちになってきてしまったところ、もう 1度原点回帰して好きなことをやろう、ということを意識してアイテム作りを行ったという今シーズン。アイテムのバリエーションの少なさが少し気になるところではあるものの、コンセプトやディテールのユニークさは完成度の高さがあると思うので、今後が大いに注目されるブランドであると感じた。
(アイテムの様子は左の写真の通り。画像をクリックすると拡大写真を表示します。)
取材を終えて
従来通り来訪者がとても多く、前回に引続き、お洒落スポットの六本木ヒルズでの開催であったことに加え、今回はさらに 1フロア増えたこともあって、国内最大級と呼ぶに相応しい合同展示会であった。また、Pregnant. や ABEST で海外のブランドにも触れられる上、今回から JFW 参加ブランドも出展しているし、装苑賞作品の展示等、興味深い展示物が多く見られ、ますます内容も充実している印象であった。
尚、roomsへの来場は招待状が必要であり、招待状の申込はrooms の公式サイトで行える。但し、rooms は一般の方は来場不可となっているので、招待状の申込の際はご注意いただきたい。(終わり)
(Pregnant. ブース内の様子は右の写真の通り。画像をクリックすると拡大写真を表示します。)